
北海道から沖縄まで日本全国に
生息しているムカデは、主に春先5月から
秋になる10月まで活動しています。
植木鉢の下、床下の排気口、
天井版の隙間、エアコンの壁穴、
落ち葉の下や石垣の隙間など、
湿ったところを好んで生活するムカデ。
毒をもっているので、刺されると
患部が腫れて鋭い痛みを感じ、
重傷になる危険もあります。
刺される前に見つけたら駆除可能ですが、
もし不意にムカデに刺されらどのような
対処をすればいいのでしょうか?
今回、ムカデに刺された時の症状とともに
即効で行うべき対処法についてまとめました。
ムカデに刺されたらどうなる?
ムカデにも種類があり、個体がもつ
毒の強さにも違いがありますが、
ムカデの毒は以下のような
様々な症状を引き起こします。
ムカデの毒が引き起こす主な症状
- ずきずきする激しい疼痛
- 発熱、頭痛、めまい、吐き気
- しびれ
- 刺された部分が熱をもち腫れあがる
また、過去に一度刺されたことの
ある人は、アナフィラキシーショックを
起こす可能性も…
アナフィラキシーショックの症状は、
主にめまい・吐き気・呼吸困難・
血圧低下です。
ただ、重篤な場合は傷周辺組織の壊死や
潰瘍化・リンパ節炎なども
引き起こすことがあり、稀に命の危険を
ともなう場合もあるためかなり危険です。
また、一度刺された人は
過去の恐怖から改めて引き起こされる
恐怖感により、ノイローゼに
なることもあります。
ムカデに刺されたら即効で行う対処法
ムカデが毒を使うのは、近づいてくる
敵に対して防御のためや、
捕食目的のためです。
刺されるのを防ぐには近づかないのが
絶対的な条件ですが、不意の出来事なんかで
刺されてしまうこともあります。
その際は落ち着いて、今からお伝えする
対処法を即効で行うようにしましょう。
毒が広がらないように患部を洗う
ムカデの毒は熱に弱いので、刺されたらすぐ
43~46度程の熱めのお湯で、
患部を5分以上洗い流してください。
とくに蛇口から出ている湯や
シャワーで流すことが効果的です。
同時に弱酸性以外の石鹸や
シャンプーを使って
患部を洗うこともよいです。
出先で刺されたら蒸しタオルを利用!
お湯でムカデに刺された患部を
洗えない場合、蒸しタオルが有効です。
近くにあるコンビニやスーパーなどで
タオルを購入し、備えてある電子レンジを
利用して蒸しタオルをつくりましょう。
そして、蒸しタオルで患部の毒を
ふき取ると毒を弱める対処法になります。
ステロイド剤や抗ヒスタミン剤を塗る
患部を洗った(拭いた)後、ステロイド剤、
もしくは抗ヒスタミン剤を塗っておきます。
市販されている薬では、
- ムヒ
- オイラックスH軟膏
- コーチゾン雪の元S
などが有効です。
患部より広範囲にわたり
塗るようにしましょう。
その他の対処法
指で患部を強く押して毒を押し出たり、
毒吸引器(ポイズンリムーバー)などを
持っていれば、利用して
毒を吸い出しましょう。
今まで述べた方法を実践した後に、
激しい痛みだけにとどまらず、
発熱や吐き気・呼吸困難などを
伴った場合は速やかに病院に向かってください。
刺された時に絶対してはいけないこと
虫に刺された時、つい反射的にしてしまう
行動がいくつかあると思いますが、
ムカデに刺された場合に絶対に
NGな行動があります。
間違っても今からお伝えする
対処法はしないでくださいね。
患部は絶対に冷やさない
ムカデの毒は冷やすと痛みが増します。
最悪の場合、体が痙攣してたり
気絶してしまうことがあるので、
冷やすことは絶対NGです。
患部に口を当てて毒を出さない
あたりまえに思うかもしれませんが、
口の中に毒が入ってしまうことを
防ぐためです。
漫画なんかでよく見る方法ですが、
現実では絶対にNGです。
最後に…
湿気や高温を好むムカデは、
お風呂場や洗面所にも出没します。
また、ムカデのエサにゴキブリが
含まれているので、ゴキブリが
出るところにも姿をあらわします。
もし出くわしてしまった時は、刺される前に
市販の殺虫剤や瞬間冷却タイプのスプレー、
熱湯をかけるなどして駆除しましょう。
見た目がグロテスクで意外に敏速な
動きをするムカデ…
できれば出くわしたくないものですね。