
夕焼けがなぜ赤いのか、その理由を
知っている人は少ないと思います。
日中、太陽が空高くに位置している時は
ギラギラと眩しく輝いて直視できないのに、
夕方になるとなぜ太陽の光が和らぎ、
空も地面も茜色に染まるのでしょう?
また、大きな地震の前兆として、異様に
鮮やかな夕焼けが表れるとの噂もあるため、
その真相についても気になります。
今回、夕焼けが赤い理由、そして夕焼けと
地震発生の関係についてまとめました。
夕焼けが赤い理由とは?
まず、夕焼けが赤い理由を簡単に
ご説明します。
初めに、雨上がりに見ることが出来る
「虹」を例にして、光の色について
説明したいと思います。
虹を造りだす7色の光は外側の赤色の光が
最もエネルギーが低く、内側の色に
なるにつれて、徐々にエネルギーが
高くなります。
そのため、内側にある、青や紫色が
最もエネルギーが高いのです。
また、エネルギーが高い色(青、紫)ほど
波長が短く、空気中のチリにぶつかると
拡散されやすい性質をもっています。
逆に、エネルギーが低い色(赤、オレンジ)は
波長が長いため、チリにぶつかる機会も少なく
光を長くとどけることができます。
日中は太陽の光が地上にとどくまでの
距離が短いため、空気中のチリにぶつかり
拡散された青い光が空に広がるので、
空が青いのです。
反対に、日没が近づいてくると、太陽の光が
地上にとどくまでの距離が長くなります。
そうなると、拡散されやすい青い光は
私たちの所にとどくまでに拡散し、
ほぼなくなってしまいます。
その結果、残っている赤い光のみが
拡散されるため、夕方は空が赤くなるのです。
これが、夕焼けが赤い理由です。
ちなみに、空気中にエネルギーの高い光を
曲げるチリが多いほど夕焼けは
表れやすくなります。
例えば、火山が噴火を起こすと
火山灰が空気中に大量に漂うため、
夕焼けが表れやすくなります。
他には、夕立の後にも水滴が空気中に
たくさん浮かんでいるため、
夕焼けが起こりやすくなるのです。
夕焼けと地震の関係について
「空が真っ赤になる程の夕焼けは、地震の
前兆である」という話を、耳にしたことが
ある人はいると思います。
実際、「夕焼けが起こった後、地震が起きた」
という事例も多く報告されていることから、
信憑性が高い話と考えている人もいます。
一説によると、
「大地震が起きる前に、地下から熱水が
噴出して空気上に大量の水滴が
漂うことが原因で夕焼けが見られる」
という説がありますが、残念ながら
あくまでも説であり、明確な解明は
現時点ではされていません。
ただ、多くの事例が存在しているだけに、
今後は地震予知の方法の一つとして
「夕焼け」が注目される可能性は
ないとはいえないでしょう。
今後は、科学の進歩とともに、
夕焼けと地震発生の関係の根拠が
見つかることを期待したいですね。