
一年の中で、もっとも過ごしやすい
ということもあり、多くの人が待ち焦がれる
季節である「秋」。
秋には、美味しい食べ物や様々なイベントが
あるのも魅力の一つでしょうね。
そんな秋の代表的なたとえとして、
よく言われるのが「食欲の秋」と
「読書の秋」です。
今回、この二つのたとえに注目して、
由来について調べました。
「食欲の秋」と呼ばれる由来について
まずは、「食欲の秋」の由来について
まとめます。
・様々な食べ物が実りの時期を迎える
秋の味覚といって思い浮かぶのは、
さんま、栗、梨、ブドウ、さつまいも、新米、
他にもまだまだ沢山ありますよね。
人は美味しいものが目の前にあると、
食欲中枢が刺激されます。
先ほど挙げた秋の味覚が美味しいことを
私達は知っているので、それらを見ると
食欲中枢が刺激され食欲が沸く
というわけです。
「旬の食べ物が多い=食欲が盛んになる」
という考え方が、「食欲の秋」の
由来となっているのでしょう。
・精神の安定をはかろうとする
精神の安定を保つ作用のある、
脳内神経伝達物質に「セロトニン」
と呼ばれる物質があります。
セロトニンは、別名「幸せホルモン」
と呼ばれ、人の心身の安定に深く関っている
ものですが、このセロトニンの分泌は
日照時間と大きく関係しています。
秋になると夏よりも日照時間が減るため、
それに伴ってセロトニンの分泌も
減少してしまいます。
セロトニンの分泌を促す為には、
「睡眠をとる」「糖質や乳製品、肉類を
食べる」といったことが必要になります。
そのため、セロトニンの分泌を促し
精神の安定を保つために秋には
食欲が増すという見方もあります。
・厳しい冬の前に栄養を体に蓄える
現代の日本は過去に類を見ない
飽食の時代なので、季節に関係なく
食べ物があふれています。
しかし、自然界では冬になると
食べ物が実らなくなるのが
当たり前です。
昔は人間も秋のうちに体内に
栄養を蓄えておくため、秋に
たくさんの食べ物を食べていました。
そこから、秋は「食欲の秋」といわれるように
なったとの見方もあります。
「読書の秋」と呼ばれる由来について
続いては、「読書の秋」の
由来についてまとめます。
・唐の歌人韓愈の詩から
唐の歌人韓愈が、詠んだ詩に
『燈火(とうか)親しむべし』
という一節があります。
この詩の内容は、「秋になると
涼しさが心地良く感じられ、灯り(燈火)
の下で読書をするにはちょうど良い
季節」というものです。
ここから、秋は読書に適した季節
であるといわれるようになり、
それが「読書の秋」の由来の一つとして
考えられるようになりました。
・読書に最適な気温のため
実は、読む本の内容により適した気温
というのが存在します。
勉強をする時やビジネス関係の本を
読む時の室温は18度が適温で、
さらに理想を言えば、頭の方は15度、
足の方は20度くらいの頭寒足熱です。
頭と足で温度差があるといいのは、
温度差が刺激になりミスが
少なくなるからです。
この、勉強や読書に最適な
「暑すぎず寒すぎず」の
気温になるのが秋です。
そのため、多くの人が積極的に勉学に
励んでくれるよう、秋は「読書の秋」
と呼ばれるようになったのでしょう。
まとめ
食欲の秋、読書の秋の由来
を取り上げてみましたが、秋は他にも
スポーツの秋や行楽の秋、芸術の秋
などとも呼ばれます。
それぞれいくつかの由来があると
思いますが、その根底にあるのは
四季の移り変わりを楽しむ日本人の心
なのかもしれませんね。