
動物なのに「帰省」と思われた方は
多いかもしれません。
動物の場合、正確には帰巣本能といいますが、
ここでは人が故郷に帰ることを意味する
帰省とかけて話をしていきます。
帰巣の意味を調べてみると、「動物が自分の
すみかや巣、あるいは生まれた場所へ
帰ってくる性質、または能力」とあります。
これらの性質を生まれつき持っていることが
帰巣本能=帰省本能といえるでしょう。
今回、帰省本能の意味、そして身近な
動物である犬や猫の帰省本能や
帰省本能が強い動物についてまとめました。
帰省本能の意味とは?
帰省本能は人間が郷里に帰ることと、
動物が巣や生まれた場所に戻る帰巣本能が
混ざった意味の言葉です。
ここでは、動物に特化してみていきましょう。
まだまだ未知の部分が多い
帰省本能ですが、次のような能力が
関係しているのではないかと
言われています。
・視覚を通じて地形を記憶する能力
・正確な体内時計から太陽の
位置や星の位置を計算する能力
・磁覚を通じて磁場の方向や強さ、
場所を知る能力
・優れた嗅覚
どれもがすごい能力だと感心して
しまいますね。
しかし、帰省本能は一つの情報だけでなく
これらの様々な能力を最大限に発揮して
成り立っているとも考えられます。
犬と猫の帰省本能はどちらが強い?
犬や猫にも帰省本能は備わっていますが、
果たしてどちらが強いのでしょうか。
迷子になった犬が自力で飼い主の元に
無事帰ってきた話は時々聞きますよね。
それが数百キロも離れた所から
帰ってきたというような感動する話も
珍しくありません。
一方、猫の帰省に関しても
聞いたことがあります。
かわいがっていた猫と自宅から10キロ程
離れたところへ車で出かけた際、
はぐれてしまったが、数日後に
無事戻ってきたというものです。
わずか10キロ程度ですが、人間と比べて
小さい猫にとっては、すごく長い
距離だったに違いありません。
その話を聞いた時、
「動物は迷子になってもちゃんと
家に帰ってこられる」
という言い伝えが本当なんだと
確信したのを覚えています。
このように犬にも猫にも帰省本能が
ありますが、犬の方が強いと
考えている人の方が多いようです。
ただ、明確な答えは決してありません。
それは犬、猫個々に差がある事ですし
飼い主との絆なども大いに関係が
あるかもしれないためです。
帰省本能のメカニズムについては
未だ未知の部分が多いのです。
例えば、渡り鳥を例にあげると、
そこに戻らなければ季節を
超えることができず、自然淘汰
される危険があるからでしょうか。
戻らなければ命に係わる。
その点では、帰省本能は動物の中では
渡り鳥が1番強いのかもしれません。
犬や猫にしてみれば安心、信頼できる
場所に帰りたい一心なのでしょう。
いずれにしても、天が動物に与えた
この素晴らしい能力に感心せずには
いられないですね。